「将来の夢はひきこもりになる事」
中学生に将来何になりたい?
そう問いかけたときの答えでした。
「引きこもりになりたいのなら、自分一人で生活できる大人になるために、沢山勉強しなくちゃね」
そう言ってその場を後にしましたが、何か心に引っかかる思いがありました。
昨今、ひきこもり人口が増加し、ひきこもりの高年齢化も進んでいるそうです。
社会問題化とは、その他大勢がこまるから
社会問題化している! マスコミでも取り上げられています。
何が問題なのでしょうか?
ひきこもり人口が増加すると、社会が成り立たなくなるから?
社会システムが機能しなくなるから、ひきこもりはいけないのか?
本人にとっての幸せよりも、その周りに居る人たちが困るから騒いでいる?
セミにとっての安住の地は、土の中かも
夏場になれば、都会でもセミの鳴き声を聞くことができます。
セミの幼虫は数年間土の中で生活をし、成虫になって1週間で死んでしまう。
※実際には1ヶ月ほど生きるそうです。
セミの幼虫は数年間ひきこもり生活を過ごした後、成虫となって社会に出て間もなく人生(セミ生)を終えるのです。
土の中で樹液を吸って、ひっそりと数年間を生きる。
昆虫の中では、セミは長寿です。
土の中の生活は、温度もほぼ一定で外敵も少ない。
セミが長寿を謳歌している、理由の一つかも知れません。
セミは羽化が近づくと、引きこもっていた安住の地から、戦場のような地上に出てきます。
セミはどんな思いで鳴いているのでしょうか。
学生が社会に出た時のような、「不安と期待が入り交じった」気持ちで鳴いているのでしょうか。
それとも、「過酷な地上に出て後戻りできない」ことを嘆いて鳴いているのでしょうか。
もし後者なら。。。
セミの鳴き声が、「辛いよー」「苦しいよー」と叫んでいるんだとしたら。。。。
セミが耐えきれないような地上(社会)に出たことを嘆き、過酷な地上(社会)で残り少ない人生(セミ生)を終えることを悔やんで鳴いている。
そう思って、鳴き声を聞いてみてください。
あの小さな体で、 全身を使って絞り出すような鳴き声。
断末魔の叫び声のようにも聞こえます。
考えすぎでしょうか?
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社会を維持するため、遺伝子レベルで強制されている
セミは交尾をして、種を後世に残すために地上(社会)に出てきます。
オス と メス の比率は ほぼ同じ。
メスは一生のうち1回しか交尾をしないので、死を覚悟して地上(社会)に出てきても、思いを遂げられないオスセミ達も沢山いることでしょう。
それでも地上に出ることを、遺伝子レベルで強要されているのです。
「私は地上には出ません」
「お前一人だけ勝手なことを言うな!」
「皆そうしているんだ」
「お父さんお母さんも喜ぶよ」
それに反することはセミの世界でも「悪」とされるのでしょう。
誰のための常識
小学生になったら学校で学びはじめ、卒業したら就職する。
コレが常識です。
社会・国家を維持するためには、絶対に維持しなければならない常識なんです。
教育にはお金が掛かります。
公立学校のみならず、私立学校にも多額の補助金が支給されています。
そのお金は税金から支出されています。
「学校を卒業したら働いて税金を納める」
このサイクルを回し続けなければ、社会・国家を維持する事ができないんです。
私が引っかかったのは「ひきこもりは悪」とする常識がどこから来るものなのか?
本人のためではなく、社会のための常識なのです。
何のために生まれてきたか
人間は何のために生まれてきたのか?
「人の役に立つため」
私はそう思っています。
社会や国家を維持するために尽力することも、人の役に立ちます。
親から子供を見れば、たとえ何も生産していなくても「存在するだけ」で幸せを与えてくれます。
「多様性」「マイノリティ」
よく耳にするようになりました。
世の中きれい事だけじゃ済まないことも、沢山経験してきました。
私はこのブログで、結論めいたことを論じるつもりはありません。
ただ、「ひきこもりは悪」とする、常識はどこからきたのか?
本人にとっての本当の幸せはなにか?
そんなことを、思いました。
お金と違って、幸せはすぐに増やすことができます。
今日のあなたの笑顔が、誰かの幸福感につながるかも?
地球上の「幸せ」「豊かさ」の総数を増やすにはどうすれば良いのでしょうか。
あなたはどう思いますか?